そもそもアカウントって何なのさ

アカウント?なにそれおいしいの?
おいしいかどうかは分かりませんが、忘れたら最悪な物のひとつです。
例えば、海外旅行する時に絶対に必要な物。
パスポートです。
日本国が、この人は日本の国民ですよ~と証明する国際的な身分証明書です。
旅行中にパスポート無くすと、どえらい事になるのはお判りでしょうか。だからパスポートを盗まれたりしないよう、腹巻の中に入れて肌身離さず持ち歩く方もいるでしょう。
それほどパスポートって大事です。海外で自分の身分を証明する唯一の公的証明書だからです。
パスポートを紛失すると、大使館に駆け込みますよね?
そして本人確認ができるまで、日本に帰れません。とーーーーっても大変なことになります。
では、ネットの世界に置き換えてみましょう。
インターネットという世界で、例えば楽天という買い物天国に入国して思いっきり買い物したい!
「では、楽天に入国して買い物したけりゃパスポート見せてください。」と楽天の入国審査官に言われます。
はじめて楽天で買い物する方は、楽天を旅するためのパスポートを作らなければなりません。
何度も買い物をしている人でも、自分のパスポート見せなければ爆買いはできません。
このパスポートがアカウントと呼ばれるものです。
アカウントをつくるのに絶対に必要な物
IDとパスワードです。
IDとは個人を特定する物。人間でいえば、名前。公的な物で言うと、マイナンバーだったりします。
ネットの世界でのIDはほぼ、使用できるメールアドレスです。
登録したメールアドレスで楽天からのメールが受け取れること=本人確認です。
ここで注意。
勝手にその場の思い付きでメールアドレスを創作してもIDにはなり得ません。
メールアドレスもメールプロバイダでアカウントを作って登録をしなければ、そもそもメールを受け取るということができないからです。
そして、あなたのパスポートを使用するのに必要なのがパスワードです。
このID=メールアドレスの所有者であることを証明するのがPWです。
このPWは忘れても、メールさえ受け取れるのであれば何回でも変更・リセットは可能です。

忘れて厄介なのはIDです。
たとえば役所に行って住民票を取らなければならない時に、身分証明書を持って行かないと住民票は発行してくれませんよね?
自分の名前すら分からない状態で役所に行って、
自分の名前分かんないんですけど~住民票必要なんですぅ~発行してください~~って言って、発行してもらえるでしょうか?
無理ですよね?
昔、忍者という種族がいました。
彼らは合言葉で、仲間かどうかを確認していました。
【 パターンその1 】

オレ、葉月レオ。

葉月レオかどうか確かめさせてもらう。(葉月レオの時の合言葉は「山」だったな)
では聞く「山」

(「山」って聞かれた時はこう答えるんだったな…)「川」

(「山」の答えは「川」だったな。正解だ。)よし、入れ!
ここで間違えようものなら、葉月忍者はバッサリ斬られてしまいます。
【 パターンその2 】

あ、あの~、ちょっとオレ自分の名前分かんないんすけど~

………は?

だからぁ、ちょっと自分の名前分かんないんすけど~、 合言葉?ってのも覚えてないんすけど、でも確実に本人なんすよ~。
だからぁ、ここ開けてもらえないすかね~?
ま、審査忍者の裁量次第ですが、99.9% 忍者Xはバッサリ斬られてしまいます。
はい、これが本人確認の原型です。
ま、現代ではIDとPW間違えたぐらいで命まではとられませんが(笑)
IDとPW忘れるってどういう事かお判りいただけたでしょうか?
楽天などでは買い物をするために、クレジットカードや配送先住所、電話番号などの重要な個人情報を登録します。
そして買い物履歴などもすべてアカウントのデータとして保存されます。
この個人情報の塊であるアカウントを第三者から不正利用されないように、PWという本人しか分からない暗号を設定して守るのです。
そしてこのアカウントを管理するのは、あなた自身です。あなた以外誰も管理してくれません。
PWは忘れてもいい。
だけどIDを失ったらもう思い出すほかに、どうしようもありません。
コールセンターに電話して、 ID忘れたけど本人です!!!!!と言って、 どんなにわめき散らそうが、怒鳴り散らそうが、泣きわめこうが、教えてくれることはまずありません。
これは、楽天であろうが、iPhoneであろうが銀行であろうが一緒です。
だって、電話口の人が確実に本人かどうかなんて、どうやってわかると思います?
あなたを装った詐欺師かもしれないんですよ?
電話口でIDもPWも忘れたけど本人だからさっさと教えろとわめき散らかすヤツは、すべて詐欺師だと思え。これ常識です。
電話でオレオレ言って、ママーお金持ってきてーーーーって言う詐欺と何ら変わりません。
だから電話でそう易々と教えるわけにはいかないよね。
これが個人情報を保護するという基本です。
自分のアカウントにアクセスするためには本人確認が絶対条件です。そのためのIDとPWです。
このどちらも分からない、もしくはIDが分からない、でもアカウントにアクセスしたい!
本人であることを証明するために、アカウントに入力したことのあるクレジットカードの番号、生年月日、公的書類など、もうありとあらゆる本人確認になるであろう物の証明書を準備しなければならないでしょう。それでも100%アカウントを取り戻せるかはわかりません。会社によってそれぞれの規定があると思います。
クレジットカードの情報も生年月日も住所も電話番号も盗もうと思えば盗めるから、本人確認としては弱いのです。
ネット上のアカウントに対する本人確認の重要度は恐らく、
ID>PW>秘密の質問やアカウントに対するセキュリティの内容>クレジットカード情報>アカウントに紐づいている生年月日>アカウントに紐づいている公的書類>電話番号、住所など。
いかがですか?
実社会で通用するであろう本人証明書がネット上ではあまり本人確認の証明にならないこと、分かっていただけたでしょうか。
自分のいろんなアカウントのIDが分からなくなった友人がいます。火事でPCも携帯も家ごと燃えてなくなりました。
コールセンターに電話して、アタシ間違いなく本人ですぅぅって泣きわめいていましたが、IDは教えてもらえませんでした。
火事ですよ?そんなひどい目に合って、不可抗力に近い状態なのに教えてもらえない、そんな理不尽な…。
確かに理不尽です。でも本当に火事に合った本人かどうかを電話一本で確認できるでしょうか。
人災にしろ天災にしろ、どうしようもない場合には何らかの救済手段は必要に思いますが、もしそれが第三者による電話だったとしたら?
非情なように思えますがこれが個人情報を保護するということです。
キャリアのメールアドレスを使っていて、それをIDにしている方。
キャリアを変更する場合は、必ずIDの変更を済ませてからキャリアの変更をしましょう。
キャリアのアドレスはキャリア契約の解約と同時にこの世から消滅します。二度とアクセスできません。
メールを受け取ることができなくなり、本人確認・アカウントの引継ぎができなくなりますのでご注意を。
何があっても、IDとして登録したメールアドレスだけは忘れるな。
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